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1. タイ古式とは?
タイ古式マッサージは、指圧とストレッチを組合わせたタイの伝統的なマッサージです。2019年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。
基本的にマッサージベッドを使用せず、床の上で施術を行います。ベッドから落ちるという心配がないため、腕を伸ばしたり、体を捻ったり、のびのびと施術できます。
仰向けと横向きの姿勢が中心となりますが、足腰や肩周りに対し、様々な手技を使ってアプローチしていきます。手技の数がとくかく多いことも特徴の一つです。
施術者は、指だけでなく、身体の様々な部位、肘や膝、ケツなども使って、圧をかけていきます。タイ古式といえば、ストレッチを思い浮かべるかと思いますが、身体を伸ばしたり、捻ったりすることで、可動域を確認し、硬さの原因となっている部分を探ります。
理論上、セン(เส้น)と呼ばれる気の流れる脈管の繋がりに沿って施術するものとされていますが、感覚的には、筋のようなものをセンと捉えているようです。ある部分を押した時に、別の部分が「響く」場合、その響く方向に沿って施術するとも言われています。
個人的な体験ですが、タイ古式界の巨匠、故ピシェット先生の施術は、施術が進むにつれ、手の指先や足の爪先に向かって、熱が集まるような感覚がありました。
木槌を使ったトーク・センと呼ばれるマッサージを教えている伝統医の方の施術を受けた時には、「響く」場所を聞かれ、響きを頼りに、施術が進んでいきました。
2. タイ古式の流派
昨今よく見られるタイ古式のスタイルは、過去半世紀に発展した比較的新しいもので、様々なストレスを抱える現代人がリラックスできるよう、リラクゼーション・マッサージとして再構築されたものです。
現代のタイ古式マッサージの流派は、大きくワット・ポー式とチェンマイ式に分けられます。前者は丁寧な指圧、後者は豊富なストレッチと肘や膝などを使った手技が特徴です。
3.当店の施術スタイル
当店のスタイルは、チェンマイ式のテクニック・メーカーとして知られた故ピシェット氏と、タイ古式にオステオパシーの手技を取り入れたフランス出身のダビット氏のスタイルを折り混ぜています。
ピシェット氏のスタイルは、体重を乗せた持続圧が特徴で、ダビット氏のスタイルは、柔らかく揺らす動的なタッチが特徴です。
どちらも従来のタイ・マッサージに対するアンチ・テーゼとして生まれたスタイルのため、一般的なタイ・マッサージとは異なる印象を受けるかもしれません。
剛柔、飴と鞭で、お客様がリラックスし、深い呼吸を取り戻せるような施術を目指しています。