1. タイ古式とは?
タイ古式とは、指圧とストレッチを組合わせたタイの民間に伝わる伝統的なマッサージです。
指だけでなく、肘や膝など、体の様々な部位を使ってじっくりと圧をかけていきます。
ストレッチを多く含むことが知られていますが、身体を捻ったり伸ばしたりすることで、可動域を確認し、原因となっている部分を探ります。
タイ古式は基本的に床の上で施術を行い、主に仰向けや横向きの姿勢で、手足の末端まで施術します。
理論上、セン(เส้น)と呼ばれる気の流れる脈管の繋がりに沿って施術するものとされていますが、感覚的には、筋のようなものをセンと捉えているようです。
また、ある部分を押した時に、別の部分が「響く」場合、その響く方向に沿って施術するとも言われています。
個人的な体験ですが、タイ古式界の巨匠、故ピシェット先生の施術は、施術が進むにつれて、手の指先や足の爪先に向かって、熱が集まるような感覚がありました。
木槌を使ったトーク・センを教えている伝統医の方の施術を受けた時には、「響く」場所を聞かれ、次にその響いた場所を打ち、響を頼りに、施術が進んでいきました。
2. タイ古式の流派
最も伝統的なものは、「センを弾く」ことを意味するジャップ・センと呼ばれるもので、弦を弾くように、筋を横方向に弾いていきます。
昨今よく見られるタイ古式のスタイルは、過去半世紀に発展した比較的新しいもので、様々なストレスを抱える現代人がリラックスできるよう、リラクゼーション・マッサージとして再構築されたものです。
現代のタイ古式マッサージのスタイルは、大きくワット・ポー式とチェンマイ式に分けられ、前者は指圧のツボ押し、後者は身体の様々なパーツを使った手技や豊富なストレッチを特徴としています。
3.当店の施術スタイル
当店のスタイルは、チェンマイ式のテクニック・メーカーとして知られた故ピシェット氏と、タイ古式にオステオパシーの手技を取り入れたフランス出身のダビット氏のスタイルを折り混ぜています。
ピシェット氏のスタイルは、体重を乗せた持続圧が特徴で、ダビット氏のスタイルは、柔らかく揺らす動的なタッチが特徴です。
どちらも従来のタイ・マッサージに対するアンチ・テーゼとして生まれたスタイルのため、一般的なタイ・マッサージの雰囲気とは異なる印象を受けるかもしれません。
剛柔、飴と鞭で、お客様がリラックスし、深い呼吸を取り戻せるような施術を目指しています。